USSエモンズ
エモンズ(USS EMMONS, DD-457/DMS-22)は、第二次世界大戦に活躍したアメリカの駆逐艦。同じく駆逐艦のロッドマン(USS Rodman, DMS-21)とともに沖縄戦に参加していたエモンズは、1945年、航行中に日本の特攻機5機の標的にされ、うち1機がエモンズに突撃。大爆発を起こした。この特攻で、エモンズの乗員60名が戦死し、77名が負傷。日本軍の手に渡ることを避けたかったアメリカ軍は、自らエモンズを沈めたという。時がたち、2000年に地元漁師が海底からときどき湧く油を発見。海上保安庁の海底調査によってエモンズが発見された。現在では、全長106mという国内最大級の沈船を見ることができるダイビングスポットとして、多くのダイバーを魅了してきている。
 ※駆逐艦とは、多様な作戦任務につく、重装備で高速な水上戦闘艦。
エモンズのダイビング…
このポイントは水深が深いだけでなく、潮の流れが強い場合があるのでロープを掴んで潜行。全長106mのエモンズには船首、中央、船尾の3箇所にブイが打たれており、潮の流れによってエントリー箇所を決めるという。たとえば1本目は船首からエントリーして中央でエキジット。2本目は中央からエントリーして船尾でエキジットといったように、2本で船の全体像を観ていくという流れ。
①フィンワークは上手に
構造物がもろいため、フィンで蹴り上げないように注意が必要。歴史的な船を傷つけないようにしたい。
②中性浮力のスキルもあった方がベター
鋭利な箇所のあるためゲージやスーツが引っかからないように中性浮力のスキルもあった方がよいだろう。
③水中ライト持参
水深40mの割に、海中は明るい印象だが、船内を覗くときには水中ライトで照らした方がより詳しく観ることができる。
④流れに注意
エモンズに着くまで、潮の流れが強い場合がある。その時は潜行ロープにしっかりと掴まり、潜行しよう。浮上するときも同じだ。安全停止のときには鯉のぼり状態になることも。また、ロープには貝が付着している箇所もあるので、手袋の着用をおすすめしたい。
⑤水深40mなので耳抜き、DECO、窒素酔いに注意!
これが一番大事なポイント。潜行時はこまめに耳抜きをして、無理は禁物。エモンズ到着後は自分でダイブコンピューターをこまめに確認し、DECO(減圧不要限界内を超える状態)にならない範囲で楽しもう。窒素酔いにも注意が必要。